トントンとリズムの良い音のする方を見ると、キッチンに立つお母さんの姿。 ……少し、痩せた? そう感じたけど、そんなに気に止める事無く階段を登った。 『ダーイブ!』 自室へと入ったあたしはボスッと音を立ててベットに寝転ぶ。 ポツリと窓ガラスを濡らした水滴に外を見ると、小雨が降り始めていた。 『あーぁ、雨降ってきちゃったやん』 窓の先から見える空が、昼間とは打って変わってどす黒く見える。