自宅に戻ると私はピアノがおいてある部屋へこもった







この手では弾けるはずもないピアノの前にうずくまる




頭を巡るのは





ベットから顔を出す美穂と





脱ぎ捨てられた2人の制服





そして





滴り落ちる鮮血・・・










怒りに任せ美穂をいためつけた私への代償は





あまりにも大きすぎて後悔してもしきれない







ピアノを弾く手で人を傷つけた私への神様からの戒めなのか・・・







それとも・・・







美穂自身の痛みの象徴なのか・・・?










気を失うとき





美穂の手に握られた鋭利な刃物とニヤリと歪む口元が





視界の端に入りこんだような気がした