―百合色―

ねぇ君なの?

ねぇ君なの?

俺を呼んだのは君なの?



『光輝…』


俺は顔を上げ、周りを見渡した。


視線の先には、君の姿がありました。


笑顔の君が、俺を見ていました。


『ゆ…り…』



止まっていた時間が、
動きだした。



『光輝…久しぶり…元気だった?』



言葉が出ない。

目に涙が溜ってくる。


俺は百合に駆け寄った。


そして、百合の手を引き、百合を抱き締めた。


現実なのか、夢なのか確かめるために。


これは…


夢じゃない。


伝わってくる、百合の温もり。


『百合…逢いたかった…』

無理矢理絞り出した声で、俺は囁いた。


百合はそっと俺を抱き締めてくれた。


『泣かないって…決めたのになぁ…』


百合…百合…百合…


本当に百合?


さっきまで俺の中で遊んでいた、二つの文字は、
もうなくなっていた。