―百合色―

フラッシュが俺達を包みこんだ。

俺は最高の笑顔をした。


笑ってないとつまらないしな。



『じゃ、教室行くか~!』


俺達は、教室へと入っていった。


今日でこの学校とはサヨナラ。


『楽しかったな…』


俺は独り言を呟いた。


それをタクミは聞いていたらしい。


『そうだな…』



『俺、いい男になったかな?百合にふさわしい男になったかな?』


タクミはゆっくりと俺に視線を向ける。


『…いい男だよ』



『…さんきゅ…』



俺達、卒業生は会場へと歩いて行った。


徐々に大きくなっていく拍手の音。


赤い絨毯も見え始める。


『タクミ…』


『何だよ?』


『俺さ、今も百合を愛してる』


『そんな事お前の顔見たら分かるよ』


タクミは鼻で笑った。



俺はポケットに入っていた写真を握りしめ、
拍手で包まれる会場に消えていった。



坂井光輝、今日…


卒業します──……