―百合色―

俺は走った。


心地好い風が吹く中、
桜の花びらが舞う中、

俺は学校に別れを告げに。


今日でこの時間にバスに乗るのも最後だと思うと寂しくなる。


今日でこの学校とサヨナラすると思うと寂しくなる。


『おしっ!』


俺は大きく一歩踏み出した。


『光輝──!!!』


後ろから誰かが俺を呼んだ。


俺は反応をする。


『ん?』


後ろには、タクミ、疾風、ゆか、亮、萌ちゃんがいた。


『卒業だな、今日…
みんなで写真撮らね?』


『俺と写真?高いよ?』


『はっうぜぇよ?』


タクミは、近くにいた生徒にシャッターを頼み、
カメラが俺達の方に向けられた。


『最高の笑顔でな?』


タクミが俺の耳元で囁いた。


当たり前だろ?



今日はいい天気だしな?