―百合色―

俺は何やってんだよ。

ただの勘違いやろ─じゃん……


もう百合はいないのに…


『百合ちゃん…転校しちゃったね、この前聞かされてさ。光輝君には言わないで欲しいって言っててさ』


『何で…百合は俺に教えてくれなかったのかな』


ポケットにある手を、
強く握りしめた。


『百合ちゃん言ってたよ…光輝君にちゃんと答えを見つけて欲しいって。
心配かけたくないって…』


百合…百合…

何でそんな優しいんだよ…

お前は…


俺に気を使いすぎなんだよ…


寒さで耳が痛い、
寒さで鼻が痛い、

寒さで…心も痛い…


『俺…百合にふさわしい男になりたいから…
百合を幸せに出来るように…』


太陽がどんどん上へとのぼっていく。


俺達を、照らしていく。


俺は、ほんとにほんとにバカだった。



百合が願う幸せさえ、
叶えてあげれなかった─…