―百合色―

中庭にあるベンチに並んで座った。


今思えば妙な光景だ。


『…光輝君は何か勘違いしてるんじゃない?』


白い息を出しながら先輩は言った。


『…はい?』


『俺と百合ちゃんの事』


いや、勘違いでも疑うだろ。


俺は地面のレンガを見ながら先輩の次の言葉を待った。


『…どう思ってる?』


『…え?先輩は…百合の事好きなんですよね?』


俺は初めてこんな近くで先輩を見たかもしれない。


よく見ると、すごく綺麗な人だ。


優しい目をしていて、
サラサラな茶色の髪の毛。

なんか…嫉妬してしまう。

『その質問には答えられないな~』


先輩は目を細めて笑った。

『…?…』


『好きだったよ。でも…とっくにフラれているからね、俺よく相談されててさ、クリスマスのプレゼント何にしようかな~とか』



『え…なん…で』


『百合ちゃんは光輝君一筋だからだよ』


全て俺の勘違い。


今までの全貌が明らかとなった──……