―百合色―

頑張らなきゃ…

でも…寂しい。

俺は百合の席を見る。

百合の席は…空席。


もうここに百合が座る事はない。

百合の笑顔が見えない。

百合の真面目な顔や、

ノートを写す顔や、

先生のダジャレに笑う百合も…


全部…全部…見れなくなってしまった。


『光輝…あのさ…』


タクミが何かを言おうとした瞬間、チャイムが鳴った。


──…キーンコーンカーンコーン…


『なんだ…タクミ?』


『いや、また後でいいわ。疾風教室戻るぞ』


『おう』


タクミと疾風が自分達の教室へと戻って行った。


俺は写真を握ったまま、
立っていた。


この写真を見ると、
あの日の百合の顔が浮かぶ。


最後に見た百合の顔─…


涙でぐちゃぐちゃになっていても、

綺麗だと思った、


あの顔を─…