―百合色―

『百合は…』


何で…そんな重い空気なんだよ…


何で…笑わないんだよ…


『…転校したんだ…』


タクミは何を言ってる?

こいつは何を言ってる?


俺は何を言ってる?


分からない…意味が分からない…


『は…?』


俺はタクミの目を真っ直ぐ見た。

嘘だろ?冗談だろ?

早くその口からデタラメを言えよ。


『親父の仕事の都合で…こっから新幹線で2時間かかる距離に…』


新幹線で2時間?


疾風とゆかは何も言わず、ただ黙っているだけ。


『百合が…光輝には黙ってて欲しいって言ってたんだけど…光輝には言っておきたくて』


何で…何で…

俺は安心してた、
百合と離れていても、
百合と関係がなくなっても─…


百合の笑顔はずっと見れるって─…


俺…そう思ってた─…