―百合色―

第二志望高校はマナ別々の高校だった。


だから、隣にマナがいない。


でも俺はこの前のマナの笑顔を思い出し、ひとつひとつ問題の答えを出していった──…



『あっマナ?終わった?』


俺は入試が終わると、
すぐにマナに電話をした。


『うん、終わった!』


今日のマナはこの前の暗いマナではなく、明るいマナに戻っていた。


俺はホッとする。



『今から駅きて。マナ迎えにいくよ』



『はぁい!分かった!またね!』



俺は電話を切り、マナの元へ走って行く。



雪解けをし始めた俺の街が、キラキラと輝いていて、俺の進む道を教えてくれているみたいだ。



待ってて、マナ。
今行くよ──…


やっとの思いで駅に到着。

もう既にマナはいた。



『マ──ナ!』


こう呼ぶと
マナは必ず笑顔で俺を見てくれるよな?


『光輝!』



やっぱ俺、マナの笑顔好きだ──…