―百合色―

次の日になると、
学校は俺達の話題でもちきりだった。




今日いろんな人に同じ事を何回聞かれたか事か…



でも俺はちゃんと答えている。


間違った事は言っていない。


マナと堂々と付き合いたいから──…



『マナ!』


『光輝~!』



もう何もかもが絶好調だ。

マナがいればそれでいい。

でも…
俺には問題があった。



『やべぇ…全然出来ねぇ…』


夕方の教室──…


俺は一人焦っていた。


『光輝…』



『マナ…俺無理…』





目の前には、難しい数学の問題。

必死になって問題を解く俺。


でも全然進まない。


『光輝…落ち着いて?
この式に代入すればいいんだよ?』



分かってるよ?


でも頭が動かないんだよ…


俺…マナと同じ高校なんか行けるのかな…



不安が俺を襲う。