―百合色―

『マナは?』



『私?私は、清秀かな?
行けたらね…』


マナもタクミと同じ、
清秀なんだ──…



『俺も頑張れば、マナと同じ清秀行けるかな…』


と小さく呟く俺。


何気なく言った言葉が、
マナの耳に入り、
マナの顔がみるみるうちに、赤くなっていく。



『マナ…熱あんじゃねぇの?顔赤いぞ』



『光輝…今何て言った?』



『は?今?頑張ればマナと同じ清秀行けるかなって言った』



『それどうゆう意味…?』


『だから…それは…』


今やっと俺が言った言葉の意味に気付いた。


俺はマナと同じ顔の色をする───…



今がチャンスだ…


マナに言える…チャンスだ。



でも何て言ったらいい?


俺は…告白した事がなかった。


何て言ったらいいのだろう…



しばらく二人は沈黙。


二人の間を、
気持ちいい風がふく──…