体を離そうと力を入れるが、右腕と腰を掴まれていて逃げられない。 左手で男の胸を押すがびくともしない。 キスされる瞬間、左手で自分の口を塞ぐ。 −−−ドンッ! 「つぅ…」 口を塞がれキスが出来なかった男は木の幹に私の体を押し付ける。 両手は片手で頭の上で拘束され、顎を上げる。 近くにいる男の顔は前髪で隠れていて見えない。 再び近づく男の顔… −−いやだ… 「−−しんちゃん…」 恐怖で目には涙が溜まる。 あと数センチの距離にもうダメだと思い目をギュッと固く閉じる。