車のドアを閉め、正門の方を見る。 「あっ…、桜の木が沢山ある。」 正門から校舎までの道のりに桜の木が植えてある。 すでに桜は散っていているが、桜が咲いたら桜のアーチができそうだ。 「桜…か…」 桜の木を見ながらボーッとしていると 「葵、行くわよ。」 母の声が聞こえた。 母の方に振り返り走り出した。桜を背にして…