でもそれは素の明るい声じゃない。 少し震えてた。 「わかるんだ。なんとなくだけどな。」 私は病室に入る勇気がなく、ドアの前で2人の会話を聞いた。 「怜、真奈を頼んだ。」 「麻貴?」 「あいつ、バカで泣き虫で甘えん坊だからさ。俺がいなくなったらお前しか支えがいないんだ。」 麻貴…。 「怜…お前しか真奈を幸せにはできないんだ。」