TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

そう言う真智子の真意はわからないものの嬉しくて、浩介はちょっといたずらしたくなった。

「それって……愛の告白?」

「違うわよ!!」

耳を突き抜けるような大声。

期待通りの反応がおかしくて、浩介はお腹を抱えて笑った。

「あんた、私にケンカ売る気?!」

「だって、“行きたい”なんて可愛い事言うからてっきりそうかと」

「用事があるの!別に会いたいとかそんなんじゃないの!!」

「はいはい」

笑いを噛み殺しながら返事をする浩介に、真智子は全く、と大きなため息をつく。

「じゃあ明日!寝坊なんかしたら許さないからね!」

ガチャンと乱暴に受話器を置いた真智子は、ガラス窓に映った自分を見て顔が赤くなっている事に気が付いた。

――なんで、言い訳したの?

本当は用事なんて無い。ただ、私が行きたかっただけ。

どうして行きたかったんだろう……?

なんだかもやもやする気持ちを振り払うように頭を振り、真智子はそれ以上考えるのをやめた。