TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

しかし意外な事に、真智子はいつものように大声をだして否定しなかった。

かといって肯定もしなかったけれど。

ただ呆れたように軽く笑った。

「どんなの作ってるの?お皿?コップ?」

真智子のその質問を聞いて、浩介はいい事を思い付いた。

「今度作ってきてやるよ。百聞は一見にしかずとか昔から言うだろ?」

また会う口実にしようと思ってそう言ったのだけれど、彼女は素直に嬉しかったらしい。

真智子は子どもみたいにぱちぱちと手を叩いて喜んだ。

「ほんと?わー、嬉しい」

そう言って笑う彼女の笑顔を見ていられる事が、浩介にとって“嬉しい”事だった。

「私ね、水色がいいな。グラデーションの」

「あーのーね、まだ見習いだからむずかしいことは言わんといて」

ごめん、と真智子は肩をすくめて笑う。

「まあ、出来るだけご要望に応えられるようにしますよ、お客様」