TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

真智子が恐る恐る顔をあげると、後輩と話していたはずの和也が心配そうに彼女を見ていた。

「大丈夫?」

和也は鞄を脇に置いてしゃがみ込み、彼女と目線を合わせた。

何か言いたいのに言葉が出ない真智子に、彼は子どもにするように優しく微笑みかけ無言で尋ねる。

その笑顔にほっとして、真智子はぼろぼろと泣き出した。

「どうしたの?どこか痛い?」

首を強く横に振りながら、真智子は子どもみたいに泣いた。

緊張の糸がぷつっと切れて、なかなか涙が止まらない。

和也は彼女が落ち着くまで何も言わずに隣に座っていた。

頭が混乱している真智子にとって、和也が沈黙してくれている事はとても有り難かった。

そして、一人にしないでそばに居てくれるという優しさも。