TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

触れるか触れないかぎりぎりのところで、浩介は我に返った。

真智子は怯えて固く目をつぶっている。

彼女の肩を掴んでいる手に震えが伝わってくる。

彼女の気持ちを考えずに想いをぶつけた罪悪感と、感情のままに行動してしまった恥ずかしさで、浩介は真智子から乱暴に離れた。

「……ごめん、」

そう言って走り去った浩介の顔は、ひどく苦しそうに見えた。




浩介の姿が見えなくなると、真智子はへなへなと力無くその場に座り込んだ。

ケンカした。

見たことない浩ちゃんを見た。

キスされそうになった。

辛そうな顔、してた……

掴まれていた腕の痛みを感じ始めた時、頭上で聞き慣れた柔らかい声がした。

「どうしたの?」