TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

「さ、ちゃんと聞いてあげなさいよ!」

後輩の待っている場所に和也を案内した真智子は、精一杯明るく笑って二人に背を向けた。

――羨ましい。

頑張って作っていた笑顔が崩れ始め、歩いていたはずがだんだん早足になる。

――羨ましい。どうして私はこんななんだろう。

恥ずかしそうに俯いている後輩に、優しく話し掛ける和也の姿が脳裏を過ぎる。

石につまづいて転びそうになった時不意に後ろから腕を掴まれ、真智子は小さな悲鳴をあげて振り返った。