TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

真智子の顔に一瞬緊張が走った。

「そういえば、前は秀才君のくせに目、良かったっけ」

彼女の緊張を解くべく、浩介はわざと大袈裟に手を叩く。

「1.5位はあった」

そう言って和也は眼鏡をはずした。

「はずしたら真智の顔、ここからでもぼんやりとしか見えない」

すぐ横の机に座っている真智子を目を細めて見ながら和也は話す。

「手術の後すぐはあまり気付かなかったんだけど、急に視力落ちたみたいで」

心配そうな真智子の表情は、眼鏡をはずした和也には見えていなかった。

浩介はそんな彼女を上目使いで黙って見ている。

「でも、失明したわけじゃないし、良い方だと思うよ。倒れてすぐ発見してもらえたから」

一歩遅ければ失明していたかも知れないというのに、まるでなんでもない事の様に明るく笑う和也に浩介は言った。