TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

和也も負けずに反論する。

「浩ちゃんも真智子さんの事、彼女じゃないけど呼び捨てにしてるじゃないか」

「はいはい、そーですね」

浩介は和也の言う事を適当に聞き流してやった。

「それに、失礼だよ」

「何が」

和也は、何か思い出しているかの様に少し間を置いて言った。

「彼女……矢浪さんに失礼だよ」

相手を気遣うその答えに、浩介は意味ありげな表情を浮かべる。

「そうかもなぁ」

「そうだよ」

和也は真面目な顔でそうそうと力説する。

――こいつ気付いてないんだろうけど、あの“謎っ子ちゃん”の事好きなんだ。

「ふぅ〜ん」

意味深な“ふぅ〜ん”に、和也は不服そうな目で浩介を軽く睨んだ。

「んで?手術後の経過はどうなんだい?秀才君」

浩介は三個目のパンの袋を開ける。メロンパンだ。

「その呼び方やめて欲しいんだけど」

口を尖らせる和也の真似をしながら浩介は言った。

「だって、あれだけ学校休んでおいて、戻ってすぐのテストでなんで学年一位な訳?まさかそれが後遺症?」