TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

「あんたに言われたかないのよ!!」

かなり遠回しに浩介の言葉を肯定し、真智子は彼に背を向けた。

「それ伝えに来ただけ!じゃあね!!お大事に!!」

そう言い捨てて歩き出した真智子を、浩介は黙って見送る。

『言葉にしなきゃ伝わらない気持ちってあると思う』

不意に、和也の言葉が聞こえた気がした。

――言える、だろうか。

真智子は振り返らずに、どんどん歩いていく。

知らずに握っていた手に汗がにじむ。

きっと上手く言葉には出来ない。

でも、それでも……

『言葉にしなきゃ伝わらない』

和也のその言葉に押されるように、浩介はありったけの勇気を振り絞って真智子の後を追った。