「浩ちゃんさ」
少し長めの茶色の髪が半分隠れる位に掛布を深くかぶっている浩介の後ろ姿を見ながら、和也はしみじみと言った。
「ほんっとに素直じゃないよね」
「……御褒め頂き光栄です」
素直過ぎる和也の性格に嫉妬にも似た感情を少しばかり抱き、浩介は顔を隠したまま答える。
「でもさ」
和也は紙袋に目をやった。
それが浩介にとってどれだけ大切な物か、どれだけ大切な人への想いがこもった物なのかは、それを受け取った時の彼の表情で理解できた。
「でも、何?」
「生きてるうちに一度や二度、素直になってみてもいいんじゃないかなって」
「……なんで」
和也は真智子に言ったのと同じ言葉を、背中越しに浩介にも言った。
「言葉にして伝えなきゃ相手に伝わらない気持ちってあると思うから」
――言葉にしても伝わらない相手もいると思うけど。君の様にね。
浩介は心の中で一人つぶやく。
「御忠告どうも」
「じゃ、そろそろ帰るから」
和也が立ち上がると、浩介は突然起き上がった。
少し長めの茶色の髪が半分隠れる位に掛布を深くかぶっている浩介の後ろ姿を見ながら、和也はしみじみと言った。
「ほんっとに素直じゃないよね」
「……御褒め頂き光栄です」
素直過ぎる和也の性格に嫉妬にも似た感情を少しばかり抱き、浩介は顔を隠したまま答える。
「でもさ」
和也は紙袋に目をやった。
それが浩介にとってどれだけ大切な物か、どれだけ大切な人への想いがこもった物なのかは、それを受け取った時の彼の表情で理解できた。
「でも、何?」
「生きてるうちに一度や二度、素直になってみてもいいんじゃないかなって」
「……なんで」
和也は真智子に言ったのと同じ言葉を、背中越しに浩介にも言った。
「言葉にして伝えなきゃ相手に伝わらない気持ちってあると思うから」
――言葉にしても伝わらない相手もいると思うけど。君の様にね。
浩介は心の中で一人つぶやく。
「御忠告どうも」
「じゃ、そろそろ帰るから」
和也が立ち上がると、浩介は突然起き上がった。



