TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

お母さんは手に持っていた紙袋を浩介に手渡した。

「これを、管理人さんから預かってきました。あなたの物だと」

袋を覗き込んで、浩介はほっとしたように息をついた。

「ありがとうございます。ちょっと大切な物だったんで、取りに行こうかと思ってたんですよ」

「そうだったんですか」

それはよかったです、と言ってお母さんは立ち上がった。

「では、お大事に」

そして“まち”に言う。

「ほら真知、ありがとうは?」

浩介に渡した花束のチューリップと同じ位赤い顔をして真知はお辞儀をする。

「……ありがとう」

「こちらこそお花ありがとう」

真知を見て微笑む浩介は、とても柔らかい笑顔をしていた。