「まだいたんだ」
真智子を見送った後病室にひょっこり現れた和也に、浩介は冷たく言った。
「友達だからね」
「じゃあさ」
浩介は和也を手招きし、小さい子が内緒話をするように辺りを伺いながら小声でお願いする。
「脱走するの手伝って」
「だめ」
和也は真顔で断った。
「重くなかったとはいえ、一酸化炭素中毒は馬鹿にできないんだよ。一時回復しても後から後遺症が出る事だってあるんだからね」
ほぉ〜と浩介は感心したように手を叩く。
「さっすが医者のタマゴ」
「“薬剤師”です」
笑顔で間違いを訂正し、和也はベッド脇の丸椅子に座って本論に入った。
「真智、また来るって帰っちゃった」
「あ、そ」
どうでもいい事のように素っ気なく言う浩介に、和也はさりげなく言ってみた。
「心配してたよ」
「さあ、どうかな」
浩介はいじけたような口調で言葉を返す。
「和さんの心配はしても、おれの心配をするとは思えないな」
「なんで?」
本気でキョトンとしている和也の問いに、浩介は戸惑った。
――ここまできてもまだ真智の気持ちに気付いてないのか?
お前どんだけボケてんだよ。
ってか、本当にちゃんと伝えたのか?あいつ。
真智子を見送った後病室にひょっこり現れた和也に、浩介は冷たく言った。
「友達だからね」
「じゃあさ」
浩介は和也を手招きし、小さい子が内緒話をするように辺りを伺いながら小声でお願いする。
「脱走するの手伝って」
「だめ」
和也は真顔で断った。
「重くなかったとはいえ、一酸化炭素中毒は馬鹿にできないんだよ。一時回復しても後から後遺症が出る事だってあるんだからね」
ほぉ〜と浩介は感心したように手を叩く。
「さっすが医者のタマゴ」
「“薬剤師”です」
笑顔で間違いを訂正し、和也はベッド脇の丸椅子に座って本論に入った。
「真智、また来るって帰っちゃった」
「あ、そ」
どうでもいい事のように素っ気なく言う浩介に、和也はさりげなく言ってみた。
「心配してたよ」
「さあ、どうかな」
浩介はいじけたような口調で言葉を返す。
「和さんの心配はしても、おれの心配をするとは思えないな」
「なんで?」
本気でキョトンとしている和也の問いに、浩介は戸惑った。
――ここまできてもまだ真智の気持ちに気付いてないのか?
お前どんだけボケてんだよ。
ってか、本当にちゃんと伝えたのか?あいつ。



