TRIANGLE〜恋の二等辺三角形〜

「違った?」

「全然違う。」

座んなよと二人に言い、浩介は和也の隣に座って膝を組む。

「ちょっと煙吸って苦しかっただけで、意識不明にも重体にもなった覚えないんだけど?」

本人に自覚が無いだけで、正確には意識不明になったのだが。

浩介の話を聞いて、和也は心底ほっとしたように大きく息をついた。

「よかったよ、無事で」

浩介は和也の肩に肘を乗せにやりと笑う。

「もしかして心配してくれてたんだ?」

「そうだよ」

素直に頷く和也に、浩介はおどけて寄り掛かった。

「和さんは優しいなあ。もう大好き」

「何やってんの、気色悪い」

ばかな事を言い合っていると、看護士が浩介に近付いてきた。

彼の事を余程探したのか、怒りで目がつりあがっている。

「本宮さん、勝手にふらふらしないで下さい」

「すみません、ちょっと野暮用で」

浩介は悪いと思っていないのがありありと分かる口調で答えた。

「安静にするためにあなたは入院してるんですよ?まだ体も多少痺れてるはずです。後でひどい目にあっても知りませんからね」

看護士はかなり怒っているようだ。

「はあ、すみません」

反省の色が伺えない適当な返事をし、浩介は俯いたままの真智子をちらりと見た。