「真智」
先にホームに着いていた和也が電車を降りた真智子に手招きした。
「ごめん、突然呼び出して」
真智子が申し訳なさそうに謝ると、和也は首を横に振った。
「僕もニュース見たから。家出ようとした時真智から電話きたんだ」
真智子は不安そうな目を上げ、未だ信じられない事実を確かめるように尋ねる。
「やっぱり、浩ちゃん……だったの?」
和也は無言で頷く。
真智子は何も言えなくなって床に目を落とした。
「とにかく病院に行こう。ここで心配してても仕方ないよ」
三人の中でこういう非常時に一番行動力があるのは和也だ。
何が起こるか怖くて躊躇する真智子の手をしっかり掴み、和也は病院へ向かった。



