「ほんとに良いコンビになってるよね、二人」
昼休み。弁当を食べながら和也は楽しそうに笑った。
「あんなのとコンビにするなよ」
心底嫌そうに苦情を言い、浩介は二個目のおにぎりをかじる。
「ふーん」
「なにその“ふーん”は」
「納得しました、みたいな」
和也はキョトンとした表情の割に、時々意味深な相槌をうつ。が、やはり何も考えていなさそうでもあり。
ほわほわした不思議な空気を持つ親友を、浩介は上目使いでちらっと見た。
――まさか気付いてないよな。
そう自分で考えておきながら、はた と気が付く。
――何にだよ!
「あ、そういえばさ、“TISS”の解散ライブ行く?」
和也に何か聞かれた訳でもないのに、浩介は慌てて話題を違う方向に変えた。
「う〜ん……行けたらね」
「行けたらって言うより、チケット取れたらだろ?今回すごい取りづらいらしいよ」
ああそう、じゃあ無理かもねと和也は曖昧に言葉を濁した。
実はひょんな事から“TISS”のメンバーと知り合いになり、内緒で楽屋に来いと言われてるなんて、口が裂けても言えない。



