手術開始から約4時間半。



腕時計をいちいち気にしながら、廊下を行ったり来たり。



父さんと母さんは・・・無言で帰りやがった。



薄情な親だ。



あれのどこが両親の影だというんだろう。
そう思うと忘れていた苛々が大きくなった。




もしも生まれ変わることができるんだったら、次は・・・・愛子の兄弟なんかじゃなく・・・
クラスメイトとかそうゆう平凡な存在でありたい。




兄弟じゃなかったら・・・




兄弟じゃなかったら、愛することも許されるのに。




過酷過ぎるんだ。




この環境が。