俺は何度も何度も繰り返し、やっとサエバシでソーセージを掴める様に成った。

そして、勇は言った。


『登美也はどうやって食う?』


俺は、サエバシで掴んだソーセージをサエバシで掴んだまま自分の口に運ぼうとした。


しかし、自分の腕よりも長いサエバシに阻まれ、ソーセージは俺の口には届かなかった。


そして、俺は新たな作戦を思い付いた。


俺は勇に言った。


『ねぇ、勇さん俺が、勇さんにこのソーセージを食べさせるから、そしたら次は勇さんの番ね』


俺は勇の前に行き、サエバシで掴んだソーセージを勇の口に運んだ。


『どう?美味しい?』


俺は自慢げに尋ねた、すると、勇はこう言った。


『お前は、充分に理解してる見たいだな…この童話の意味が…』


この時の俺には、その勇の言葉の意味は分からなかった。


だが、とても満足そうな勇の表情を見た俺は、その言葉の意味など、どうでも良くなった。


俺はその勇の満足そうな顔を見て、俺も満足だった。