「俺、頑張るよ。」


俺は、梨依にそう言って病室を出た。


本当は、梨依への時間も勉強につぎ込む必要があった。


要領がいい俺は、人より勉強はできたけど、努力は怠らない。


俺の夢は、梨依によって決まった。


まだ、決断できていなかった。


けど、梨依があぁーなって決断した。


医者になるって。


誰かを救いたいって。


俺の両親や兄さんが医者なのもあって、必然的に医者になるべきなのかと思っていた。


そんな安易な考え。


けど、梨依によって、気持ちが固まった。


梨依を救いたいって思うから。


梨依、目覚めたら言いたいことあるんだ。


聞いてくれるか?


後、梨依、もう不安にならないで、安心してこの世界にいていいんだぞ。