4月。


私と卓の生活が始まった。


実依も同じ専門学校で、私と離れたくないとわがままを言った。


てっきり実依は、いっくん達に言われて、従順に私のそばにいたんだと思っていた。


実は、シスコンだったらしい。


惣一くんが、話してくれた。


『いつも話の話題には、姉の事ばかり、どんだけ好きなんだか。
りっちゃんだと知らなかったから、嫉妬してた。
だから、実依にはっきりした態度がとれなかった。』

曖昧にしていた理由は、私のせいだったみたい。


実依は、小さい時から、私の後ろをくっついてきてたっけ。


懐かしい。


そういえば、登下校は、絶対私とだった。


特別な理由がない限り。


てか、一緒に帰れないとせんちゃんに任すほど。


それは、全部あのことがあったからだって決めつけてた。


けど、違ったんだ。


私も大概シスコンよね。


なんだかんだ実依を優先にしてた。


だって、うまいこと言えば、卓ともっと一緒にいれたはずだから。


それなのに、そんな選択しなかった。