あっと言う間だった。


卓とデートしたり。


実依と登下校したり。


バイトしたり。


勉強したり。


充実した高校3年生を過ごした。


そして。


卒業まで、後一ヶ月が迫っていた時。


私は、資格をとるため専門学校へ進むことを決めていた。


実依も専門学校。


せんちゃんは、大学。


それぞれに進む道を決めていた。


それと同時に私は、家を出るための準備をした。


お金なら、十分貯まっていた。


私が、眠る前までで500万近くは、貯まっていたから。


それは、家を出たくて貯めていたお金。


必死だった。


その時は、金額を見ずに期日だけを決めて貯めていた。


家を出たいと思っても、高校卒業までは、出れないのは、わかっていたから。


だから、もう最後だと思ったあの自殺しようとした日に、記帳して調べたら、そんぐらいになってた。


それだからと言って、やり直すなんて、考えれなかった。


もう意識は、そればっかだったから。


今なら、そんぐらいあれば、やり直しのきく人生だったと思う。


まだ、若いから、なりふり構わず働くこともできたはずだから。