「よくわかったな。」


「小学生の頃から、変わってないんじゃない?
手に入れたいものを手に入れるけど、どれだけ欲しいか伝えないから。」


惣一くんって、私の前では、言いたいことをどんどん言ってたけど。


普段は、こんなに言えないって、言いながら話してた。


「変われるわけないだろ?
けど.....」


惣一くんは、とても愛しそうに実依を見た。


変われないながらも、変わったって事かな?


「でも、妹を強く欲しいと思ってくれてありがとう。
実依が惣一くんを好きなのは、見てたら明らかだけど。
惣一くんは、わかりづらいからね。」


どうやって、はっきりさせたかわからないけど、実依が幸せならいいんだ。


ホント感謝だよ。


「卓先輩のおかげなの。
梨依ちゃんの病室でお話してたら、そんな話になって.....」


「卓、ありがとう。」


私は、卓にお礼を言った。


「それは、下心があるからだよ。」


「卓先輩は、梨依ちゃんが大好きだから。
私のためにしてくれただけだよ。」


それでも、妹のために行動してくれたのは、嬉しい。