内容はほとんど普通だった。



今日の学校のこと、私たちのこと。



くろ吉が来た日や私の会社に行った日、神無月さんと偶然会った日なども夏樹視線で書かれていた。



そして最後には私や忍、梨香に対する感謝の言葉が書かれていた。



ただ一日だけ別の言葉を書いた日があった。



夏樹が死ぬ一日前。



なぜか感謝の言葉ではなく・・・・・



『今、私は大切な人に恵まれて幸せだ』



そう書かれていた。



まるで自分が死ぬことを予期していたみたいに。



私が“答え"を求めて彼女の日記を見ていることを知っていたみたいに。