「美穂、あんまり背負い込むなよ」



そう言いながら背中をさすり続ける忍。



さっきからずっと傍に居てもらっている。



彼の隣に居ると落ち着くから。



「ちょっとずつでいいから夏樹の居ない生活に慣れればいいから」




「うん」



明後日には行かなければならない。



何も無かった風に。



いつものように。



ただひたすらまっすぐ走り続けなきゃ。