「もう下校時間はとっくに過ぎてますよ。」 「は、い…。」 顔を上げると困ったようにそう言う男の人が立っている。 こんな先生、いたっけ…? 記憶をたどっても思い出せない。 「ぼーっとしてないで早く帰ってください?ここも閉めますから。」 「あっ、すいません!」 あたしは急いで荷物をまとめて図書室を後にした。 これが司書の後藤先生との出会いだった…。