「だって・・・空が約束破るからじゃん」
急に泣きそうな声を出した長谷川さん。
「え!?ちょ、おい、泣くなよ?!」
空は慌てた様子で長谷川さんの顔を覗き込む。
・・・・・・馬鹿。
そんなの嘘泣きに決まってんじゃん。
顔全部手で覆っちゃってるし、やたら震え方ワザとらしいし。
ふん、やな感じ。
ブリっ子じゃん。
空は長谷川さんの何処がいいんだか!
「あーもー、分かったよ。今日は由美な」
由美とは、長谷川さんの名前。
それを聞くと、ピクッっと肩が揺れて小さく頷いた。
どーせ嘘泣きのくせに!
「じゃ、悪いな。また来年にでも予約しといて」
俺は予約しないと取られるからさ、と冗談っぽく笑って、空は長谷川さんの肩を抱いて、また皆と歩いて行ってしまった。
なんか、あっさり。
