丁度一時間目の終了のチャイムが鳴り、どちからとも言わずに離れた。




「ん"ん"!」


空がワザとらしい咳払いをした。



「・・・・・・・・・・・・」



あたしは何を言えばいいのか分からず、空の顔をチラッと見ると、空も見ていたのか、目が合った。





「・・・見んなって!」


顔を片手で抑えられた。








ゆでだこ状態の空に。



「・・・っちょ・・・何すんのさ!」




てか、なんでそんなに顔赤くなってんの?





「うるせーよ。見んなって言ってんだから見んな」




くそ・・・・・・なんて俺様な性格なんだ。




「顔赤いよ、神矢君」



空の手をどけて、笑いながら顔を覗き込んだ。
益々顔が赤くなったから、あたしは笑い転げた。




「ぷっ・・・100人切り少年が真っ赤だぁ~!おかしー!!」



普段空は、普通に嫌らしい事でも出来そうなのに、変なの。


「なっ、お前なぁ!なんでもかんでも“少年”付ければいいってもんじゃねーんだぞ!!」




「あはははは!何赤い顔して言ってんのさ~」



「うるせー!笑うな!」




起き上がって空の顔を見て、また笑ってしまった。




だって、可笑しいんだもん。
あの空が顔真っ赤なんて、笑えるもんだよ。