それを環奈が見逃すはずもなくて。 「やっぱり…」 短いため息をついてから、 「有栖川くんと何かあったのね?」 問い掛けられるその言葉に少し固まる。 環奈は頭が良いから、少ない情報でもわかってしまうのかもしれない。 それに。 あたしのことを小さいときから家族並に見てきているから。 これ以上黙っていられなくて、あたしは重たい口を開いた。 .