扉を開けて入って来たのは――

――今朝のあのブロンドの髪の毛と青い目を持つ、例の彼だった…!


「んじゃ、自己紹介」

「有栖川ルイです。つい最近までイギリスに住んでいました。わからないことも多いので皆さんには面倒をかけますが、よろしくお願いします」

そこで極上スマイルを浮かべる。
それ見た男子さえも顔を赤らめる。
女子は言うまでもなく…。

女子たちのこの黄色い声ったら!

あたしはというと、思わず立たずにいられなかった。


「どーしたんだ、笹原。いきなり」

ハッ。

「い…いえ。すいません…ッ」


なんで!

なんで、この人がこんなとこにいるのーッ!?

あたしの中を混乱が占領する。


そのときに例の彼が笑みを浮かべてあたしを見ていたことにも

気付くことが出来なかった――…


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