―――――― ―――――――――― 少し遅くまで残業しすぎてしまった。 日が暮れるのが遅くて、こんな時間になっているとは思っていなかった。 小さい溜息を吐き、駅へ向っているときに忘れ物に気づいた。 「最悪」 さっきまで足早に歩いてきた道を、また戻る。 その時だった。 「三上くん?よかった」 「課長・・」 走ってきたのか少し息が乱れてる課長の手元を見ると 忘れた書類が握られていた。 「これ、月曜に必要なやつだろ?」 差し出された書類を手に取った。