【今から撮影なんだ。】

【大変だね。
昨日と同じ撮影?】

【ああ・・。】

何だか暗かった。
輝の声が・・。

【輝!!応援している。
私はどんな役柄でも、
輝ならこなせるよ。

だから、
役柄に負けないで!!】

【琴・・・。
ありがとう。】

輝の声が一瞬、
涙で詰まった気がした。

難しい役柄だろうと、
私は思っていた。
けど違ったんだよね。

私は気付けなかった。
輝がどれほど私の助けを
必要としているとは。

それから毎日、
輝との電話が続いた。
電話に出れないときは、
お互いにメールで、
やり取りを行なった。