・輝サイド・

「大丈夫か?」

「ああ。

今日はドラマの完成
会見を行なう。

「輝君!!」

楽屋のドアを開けて、
入ってきたのは、
山本カエだった。

「何ですか?」

俺は自信を持って、
彼女に聞いた。

「何って?
私と貴方は恋人同士。
なのに冷たいわね。」

「それはドラマだけ。」

「本当?今日はドラマの
完成会見だから、
視聴率の為にも、
これからの私達の為にも、
腕を組んで行きましょう?」

「遠慮します。」

俺は立ち上がって、
彼女を無視して会見場に
1人で歩き始めた。

「さすが輝。
彼を変える事をそして、
支える事を出来るのは、
琴ちゃんしかいないわね。」

来栖さんが楽屋で、
呟いた事は聞こえなかった。