この二人だったら、地獄も制圧できちゃいそう!!
赤鬼も青鬼も従えちゃいそう!!
「ユウ、妄想激しすぎ。キモイ」
『翼にキモいって言われたぁァァァっ!!
こんの地味男がっ、生意気!!』
「とんだカウンター食らっちゃったよ･･･」
「で、琳さんはどうしたの?」
「放ってきた。どうせコイツ居るし、大した用でもなさそうだったし」
『そうだっ、聞いてよ希!!
私のこと程度が低いってけなしてきたんだけど、綾の兄ちゃん!!』
「事実を言ったまででしょ」
『ひでぇっ!!どいつもこいつもフォローしてくれねぇよっ!!』
「本人に貶してるつもりはないんだろうなぁ～」
『桜李も程度が低い!!』
「覚えたての言葉の実験台にすんなっ!」
あの後、琳さんは散々私のことを貶して、
「綾、父様が連絡とれないって嘆いてたぞ」
って言って、どこかへ行ってしまったのだ。
『なんか、めんどくさいことに発展しそう?』
「何楽しげな顔してんだよ」
『だって、家族絡みのいざこざって、ケータイ小説じゃ定番だよ?!
ここはセオリーに則って、いざこざ起こしてよ、綾』
「問題なしだ」
『えぇぇぇぇ～』
「そういうユウこそ、なんか問題起こしてよ」
『う～む…起らんな。娘溺愛の親父と、ちょい溺愛の皇だからな。
平和そのものだ』
「あれ、お母さんは?」
『知らん。母親はいないんだぞって教えられた。
ユウは父さんが生んだんだ～!!って叫んでた』
「お前の親父、馬鹿だな」
「シリアスな内容台無しだ」
「さすがユウのお父さん。ちゃんと血ぃひいてるよ」
っていうか話してる内容、とんでもないことでしょ
なんて春臣の声は聞こえない聞こえない。
