「…拓馬!!」 考えにふけてると突然自分を呼ぶ声が耳元で聞こえた。 「…え?なに?」 振り向くと 少し怒ったようすの波琉。 「なに?じゃないよ! さっきからずーっと呼んでるのに… もう掃除だよ?」 周りを見渡すと いつの間にか授業も終わっていて 掃除が始まっていた。 「あれ?」 考え込んでいたとはいえ、 一人だけ教科書とノートを広げ、 シャーペンを握っている自分に少し驚いた。