「…」 不機嫌顔の愛羅。よし、勝った…! すると突然愛羅の表情が柔らかくなる。 「こっから先の道、わかる?」 今更…。海は笑いながら答える。 「家とは反対方面だから、わからないです」 「そう、だったら…」 愛羅はすたすた足を歩めた。突然のことで呆然と愛羅の後ろ姿を見つめる。その背中がこちらを向き 「だったら、俺にいうことを聞き、ついてこないと危ないかもよ?」 うう…。海は苦虫を噛んだような顔をした。 あっさり負けた…。