教室に戻ると話題はもちろん高杉先生のことだった。


「ねえ、高杉先生このクラスの副担任になるんでしょ?ラッキー~だね。彼女いるのかな?でも、我が校でもあんな若い先生なんて異例だから何かあるんだよね」


「なにがあってもいいわ!私、絶対お近づきになるわ」


「ちょっと~抜け駆けはやめなさいよ!」


そんな友達の話を遠くで聞いていた美琴の心もドキドキだった。


教室のドアが開く音がして顔を上げると担任の先生が中に入ってくる途中だった。


「みなさん席に着いてくださ~い」


その言葉で一斉に席に着くクラスメイトたち。


皆の視線は担任の先生の後ろに立っているイケメン教師の高杉先生・・・・


担任の先生は、持ち上がりだから変わらない。だからクラスメイトの殆どは担任の後ろに居る高杉先生に釘付けだった。