ヒロやカズマの反応に、ちょっとした優越感を感じながら家に着いた。



部屋について、昨日同様着替えようか考えた末、俺は冷えた部屋でジャージを脱いだ。


「寒っ」


俺は慌てて服を着ようとタンスを開けて、一番上にあったトレーナーを掴もうとして手が止まった。

「・・・」


俺は、一段下の引き出しを開けた。
あまり着ていなかったシャツとジャケットを取り出した。





下に降りて、おにぎりを頬張る。

「あんた珍しい服着てるわね」

「これしかねーんだもん」

ちょっとカッコいい服着たくなった、とは言えるわけもなく。


「行ってきます」

俺は少しの恥ずかしさを胸に、塾へと向かった。